本間るみ子オフィシャルサイト

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チーズで巡るロンバルディアの旅Vol.1

コロナで海外が遠ざかっていました。1997年に北イタリアのブラの街でスタートしたブラ祭りのBRA CHEESE。隔年開催されていて、1999年と2021年の2回こそいけなかったものの、11回も行ったことにいまさらながら驚いています。
ここで、イタリアのチーズはもちろん、ほんとうにいろいろな出会いがありました。そんなブラ祭りに合わせて、ツアーを開催。チーズ好きな人たちとの旅は楽しく、思い出がいっぱいです。

今年2023年9月、4年ぶりのイタリアの旅は、ブラ祭りに入る前にちょっと寄り道。
4年前(2019年10月)、ベルガモで開催されたWORLD CHEESE AWARDS(以下WCA)で出会ったチーズ工房「Caseificio La vialatteria」の訪問からスタートです。

年開催されているWCAはアルティザンチーズを多くの人に知って欲しいと1988年に始まりました。その後、規模はどんどん拡大して世界中のチーズ関係者が集結する大きなイベントになりました。2019年のスポンサーは、イタリアはロンバルディア州のベルガモ市でした。ベルガモ周辺にはチーズ会社が多く、展示会場で出会ったのが Vialatteriaです。今回は念願の訪問になりました。
ミラノから近いため、予定より少し早めの到着でしたが、ロレンツォは私たちの訪問を心待ちにしていてくれました。美しくカットされたフルーツは、見学前のおもてなし。でも、積み上げられた私たちの名前入りの箱を見ると、何が入っているか気になってしまいます。
と、そのBOXをあけてみると、なんと中には工房に入るためのビニールコートと帽子と靴カバーが入っているではありませんか。マーケティングを担当するロレンツォのアイディアはさすがにあっぱれです。
チーズ製造はロレンツォのご両親ロベルトとヴァレンティナが担当。息子のロレンツォは営業とマーケティング担当です。
フルーツをいただきながら、家族の歴史やいま挑戦中のことなどお話を伺いました。アイスクリームの製造を1989年に始めたというロレンツォのご両親、ロベルトとヴァレンティナは事業が軌道にのったところで、改めて2002年にチーズメーカーとしてスタートしたそうです。山羊乳製チーズが好きだからとフランスで基本的な製法を学んだものの、枠にはまるのが苦手という二人は2008年からオリジナルの山羊乳製チーズを発表していきます。
ミルクは近隣といっても10Kmほど 離れた2軒の農家に取りにいきます。この時期は1年のうちでもっとも少ない時期とはいえ仕込みは200リットル。季節感があるチーズであるうえに、リクエストに応えてつくるチーズもあるため種類は多く、その数150種類以上だと聞き、驚いてしまいました。

この日はビール入りの山羊乳チーズ「エレティコ」の製造を見学させていただきました。
私たちの到着を待って、乳に少し濁った地ビールを入れて火にかけ、34℃になったところで子山羊のレンネットを添加します。凝固を待つ間は、チーズの試食タイム!

ロレンツォさんが次々とカットして持ってきてくれるいろいろなチーズを、メモしては試食、と忙しいこと!チーズを型に流して作業が終了するまでしっかりと見せていただけたことに感動でした。
そもそもチーズ製造が好きで始めたとはいえ、休憩を挟んであと2種類のチーズを製造するというのですから好きこそ上手なれ、ですね。


カードカット


カードの型入れ


カードの反転

この日のサプライズは、ロレンツォが用意してくれた船上のランチタイム。ここでもチーズを数種類試食したはずなのに、美しい景色に癒されてすっかり夢心地。気がつくとメモもない状態でした!

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