美瑛放牧酪農場
2023年11月15日投稿
チーズプロフェッショナル協会が主催する国産ナチュラルチーズの品質評価コンテスト。2014年から各年開催で5回目となった2022年10月のコンテストは出品も工房数は119件、出品数は311品と過去最高!グランプリに輝いたのは「フロマージュ・ド・美瑛 夏ミルク」でした。
2023年10月、ギルドクラブジャポン主催のチーズツアーで念願が叶い、チーズ仲間たちと一緒に美瑛を訪ねました。なだらかな緑色の丘が広がる景色はオーヴェルニュのよう。私たちの到着を牛たちが待っていてくれました。
ここは、もともとおいしいパンをつくるために、おいしいバターをつくりたいと、西川社長が2009年に始めた牧場です。チーズ工房は2020年にスタート。製造を担当する小熊章子さんはチーズの製造をしたいと、自ら志願したといいます。約3年間、フランシュ・コンテ地方にある有名な専門学校でチーズを学び、現地の工房でも経験を積んで帰国しました。
40kgもある大型チーズを日本で製造し、世話をすることがどれだけ大変だろうって思います。でも小柄な小熊さんはニコニコと楽しそうに話をしてくれました。美瑛放牧酪農場の敷地内に建つチーズ工房は、コンテをイメージした円形。チーズ製造のための道具はすべて現地から調達とか。機器は進化しているとはいえ、まだまだ力仕事は多いはずです。
さて、ツアーで伺ったこの日は東京からヴィロンの山田グランシェフがわざわざやってきて、私たちのために腕を振るってくださり、豪華なランチとなりました。なんと、2年前の夏づくりのチーズと西川社長からマグナムのシャンパーニュのプレゼントまでありました。
食事が終わったころ、搾乳のために牛たちが一列に並んで牛舎に向かいます。それが私たちのほんの目の前を通っていくことに驚いてしまいました。誰もが感動するこのシーンをちゃんと描いて設計した西川社長。ほんとうにすばらしい!
そして、今年2023年10月末。一般社団法人中央酪農会議主催の第14回「ALL JAPANナチュラルチーズコンテスト」では出品数248品(109工房)の中、審査員全員が5点満点をつけて農林水産大臣賞に輝いたのが「フロマージュ・ド・美瑛」でした!
放牧地のある一本のポプラの木。ジャージー牛、ホルスタイン牛、ブラウンスイス牛、モンベリアード牛がいます。
日本初のモンベリアード牛はコンテという名前です。コンテの娘はモルビエ。未経産牛のモンドールとジェックス。合わせて4頭いるそうです。
コンテをイメージした円形のチーズ工房
左からMOFフロマジェのロラン・デュボワ氏、小熊章子さん
ギルドのロラン・バルテレミー会長、西川社長。
フロマージュとシャンパーニュがそろったスペシャルランチ!
搾乳の時間、牛たちは私たちの前を通っていきます。